彼じゃなくって、私が決める

30代キャリア女子の奮闘日記

卵子冷凍決意の経緯

今回の記事は

  • 医学的側面から冷凍を決めた理由(高齢出産とAMHについて少し)
  • 福利厚生によってサポートされる会社もあるということ
  • 私の会社はサポートされないので経済面からも悩んだ経緯
  • 私の個人的な最終決定打

について記載しています。ダラダラと長くなりますが、数年悩んだことなので私が考えていた心情を思い切ってシェアします。

 

 

唐突ですが、私は32歳、今日現在で彼氏がいないこと。

でもいつか結婚して子供が欲しいこと。

 

この2点だけとっても非常に理に適った行為だと思うのが卵子冷凍。

 

私は自分の素晴らしい遺伝子を残したいという気持ちがもともと強く。。。これは20代の時から考えていたことです。もし子供を育てるなら、生物学的に、絶対に自分の遺伝子を残したいなと。そして、同じ理由で結婚相手も優秀な遺伝子を持っている相手がいいなと。

 

何度も恋愛に失敗しているのは自分の愛着スタイルによるものであるということを、セラピーなり、多くの関連書を読むことで、最近理解してきましたが、この内容については、またいつか、どこかで触れることにしましょう。

 

Dear Clock tickers...  

さて、生物学的に自分の遺伝子を残しておきたかったら、biological clock(バイオロジカルクロック、出産可能年齢には期限があること)を理解しておかなければいけません。

 

子供が欲しいなら35歳までに第一子を産みなさいっていう話は最近だいぶ有名になってきていますよね。年齢と共に低下する自然妊娠率のグラフを見ると、相当怖くなってきます。 

 

自然妊娠率についてはこのマイナビウーマンの記事が詳しく述べてくれています。

 

woman.mynavi.jp

 

個人的に目を避けたくなるのがこの恐ろしいグラフ。同じマイナビウーマンから引用させてもらいました。

https://woman.mynavi.jp/kosodate/uploads/content/image/239496/ART2016.png

 

 

まさか、自分がこの歳まで結婚してなくって、彼氏もいないとは、夢にも思っていませんでした。将来子供が欲しい女性にとって、自分がタイムリミットに近づいているなんて、これは考えたくないこと。でも避けては通れない問題だと思います。

 

辛いけど、今ちゃんと考えて置かないと将来もっと辛い思いをしないといけないかもしれないですよね。過酷な不妊治療とか、ドナーの卵子を使うか、もしくは子供を引き取るとか。もしくは、子供がいない人生。

 

恋愛ばかりは相手あってこそ。だから楽しいのであって、でも自分で100%保証できないっていう側面も。

 

30歳の時に結婚したかった彼氏と別れてから、だいぶ落ち込みました。

 

いろんな疑問が私の頭を過ぎります。

 

どうしてみんなは結婚してるのに、私はまだ結婚できてないの?

 

どうして今、彼氏もいないの?彼氏がいても、どうしていつも長続きできないの?

 

そもそも本当に結婚できるのかしら?私には無理なんじゃないかしら?

 

そして、やるせないこんな悩みも。

 

そもそも、もう結婚してる友達はこんなこと心配しなくていいのにな。

私の周りには、もう子供がいる友達もたくさんいます。彼女らにとってこれは、全く関係のない問題で、全く無駄にしなくていいお金。

 

卵子冷凍ってものすごく高額で、かつ保険でサポートされないため、費用は自己負担。

 

会社によってはサポートされる!

仕事でも頑張りたい女性をサポートするため、また良い女性の人材を確保するため、アメリカではApple, Facebookをはじめ、数々の企業が福利厚生の一環として卵子冷凍のサポート費用を出し始めました。(日本の事情は知りません)2014年のFacebookAppleが最初ですかね。

 

参考サイト

http:// https://news.bloomberglaw.com/health-law-and-business/insight-employer-subsidized-egg-freezing-benefitswho-really-pays

 

この記事によると、

Fortune 100 companies such as Apple, Microsoft and Alphabet, relative newcomers such as Netflix and Uber, finance empires such as Citigroup and JP Morgan, and big law firms such as Cleary Gottlieb and Kirkland & Ellis, offer a slew of employee benefits to seek and retain employees; one of these benefits is elective oocyte cryopreservation, commonly known as “social” or elective egg freezing.

 

私の会社は金融機関でここに名を連ねている会社の競合他社ですが、ヘルスケア部門に確認したところ、うちの会社で福利厚生による卵子冷凍の補助金制度はありませんでした。

 

転職しちゃえば!?

ぶっちゃけ転職すれば給料も上がるし、転職してもいいんじゃないかという考えも脳裏をよぎりましたが、今の会社でのキャリアが上手くいっていることもあって、卵子冷凍のために転職するのはな、と思い、思い止まりました。

 

一度NYで転職活動したことがあるのですが、準備や面接にかなり時間を使いますよね。体力も。

 

職場環境が変わるとだいぶストレスになります。人間は変化によって気づかないうちにだいぶストレスを受けますからね。

 

そんな猶予はないっ!Clock is ticking...

そしていざ決心したらもう時間が勝負なので、一ヶ月でも若い卵子を冷凍した方がいいので、卵子冷凍のために転職はしません。

 

今の会社で一回冷凍したら、会社の福利厚生の一貫にこれを入れてれるような社内活動でも始めてみようかな、と。楽観主義でいきましょう。

 

でも、モヤモヤ

何百万か冷凍するのに使うんだったら、絶対に早く結婚して自然妊娠するのが一番。私はなぜここにお金を使わなきゃいけないのか、って本当にやるせない思いが込み上げてきます。

 

そして、どうして女子だけ焦らなきゃいけないの?このお金は将来の旦那がサポートしてくれるのかしら?とも。まぁ後々、時が来たら転職なりして、自分でもっと稼いでいけばいい話なのかもしれませんが。

 

男性はいいよね、少し歳とっても若い女の子を捕まえたらいんだから。体の負担を考えても女性より絶対に楽だよね。これは生物学的にどうしようもないことですが。(ちなみに私は女性に生まれたことを、私が私として生まれたことを全く後悔していないので、そこまでここでは追求しませんよっ!)

 

まだモヤモヤ

あと、もし冷凍直後にいい人に出会ったら?そもそもこのお金って払わなくってよかったんじゃないの?って考えてしまいます。もし本当にそうなったら、いいことですけどね。(せっかく冷凍しても一生相手が見つからずに終わってしまうという最悪なシナリオも考えられますが、私はどうにかできるって、ここはひとまず自分を信じることにします)

 

悶々といろんな悩みが込み上げてくるけど、そういって、うじうじしてて、数年前から卵子冷凍の話は知ってたのに、何も行動できていなかった私。

 

35歳以上の人の卵子冷凍は、勧められないし、処置してくれない病院も多々。

 

もう決めたら!? 

もう時間がないから、腹くくるしかないんです。そしてもし冷凍するって決断したら、一ヶ月でも若い卵子の方が、受精の成功率が高いので、一刻も早く行動した方がいいんです。

 

ということで、卵子冷凍することに決めました。このような、悶々とした悩みが、心の隅にここ1、2年あったのですが、前回日本に帰国した時に、恩師の方や、先輩、同期の友達、そして後輩とも話して決意しました。

 

(数年悩んでいるなら、先に転職できたかもしれないじゃんって思うかもしれないのですが、やっぱりこの数年はそこまで危機感がなかったのと、もうどうにかなってるって思っていたんですね。そしてキャリアも波があって上手く乗っていて、卵子冷凍なんて本気で考えれなかったんですね)

 

 

日本の友達と話をしてて思うことは、日本はアメリカと違って、早く結婚して子供を作るのが親孝行、みたいな、結婚を強いてくるような文化があって、男の友達も女の友達もどちらも焦る傾向にあるな、ということ。

 

アメリカだと、そういう風に切羽詰まってる人はもう恋愛マーケットにいないのと(既に売れちゃってる)、恋愛マーケットにいるのは、責任感があまりない自由人が多いと思います。

 

日本で親や親戚のプレッシャーを感じながら生きるのも辛いし、アメリカでまだ私は大丈夫よーとか思ってうつつを抜かして生活するのも嫌です。

 

私は人生を成功させたい。キャリアだけじゃなくって。だから、卵子冷凍とか考えたくないことも、たまには時間を割いてしっかり考えていきたい。

 

 私の最終決定打はこれだった

一番の決定打になったのは、心から尊敬する恩師の方と深い話しをしたことでした。

 

同世代で悶々と悩みをシェアするのも大事なことだけど、やっぱりみんな悩んでいるから、なかなか答えが出せない。

 

恩師の方は10歳くらい年上の男性の方です。ユーモアのセンスもあって、話も上手く、仕事でも大成功していて、並大抵でない体力があり、そして綺麗な妻と可愛い子供たちがいます。成功一点のようにしか見えない彼ですが、子供を授かるまでに不妊治療をしなければいけなかったようで。

プライバシーを尊重して詳細は割愛させていただきますが、この話を聞いてびっくりしました。でも彼が、そこに払ったお金は後悔していないと。だって今、かけがえのない可愛い子供たちがいるのだから、と。

 

不確定要素の多いことに(多すぎることに)何百万か払うのは気が引けていて、何も行動していませんでしたが、彼の話を聞いて、将来のまた稼げばいいや、と思って卵子冷凍を決断しました。

 

決めたら、あとは楽観主義で

お金なんてかき集められば出てくるわ、必死になってもっと稼げばいいでしょう、節約したらいいでしょう、と。



そして将来、32歳のあなたは最高にスマートだったと思うよって言ってくれる優しいお金持ちの旦那に出会えると信じて。

 

 

親にも頼ることなく、この決断を自分でできたこと。

 

済的にも自分でどうにかできること。

 

今の年代だから。数年前じゃ考えられなかったことだけど、今は医療が進んで、そんなにリスキーじゃないこと。

 

NYにいるから、名医の病院に行けること。

 

どの点をとっても私は最高に恵まれているな、と感謝しつつ、そして、決断できた自分を褒めつつ、常に前進していこうと思います。

 

 

サラサラ(かつダラダラ)と文章にしましたが、実際は経済的にも、感情の整理にもこの決断はとてもとてもストレスの掛かるものでした。