彼じゃなくって、私が決める

30代キャリア女子の奮闘日記

エピローグ

卵子冷凍から早くも一年半が経過しました。今回は

  • 冷凍後に会社の制度が変わって福利厚生でサポートされるようになったこと
  • 達観できたのか

について述べたいと思います。

 

一年半経った今、やっとブログの整理ができたのですが、読み返していてめちゃくちゃな部分もあったし、当時の私は相当必死だったんだなーと改めて実感しました。一方でよかったなと思うことは、ちゃんと文章に残していたのでしっかり振り返ることができたことです。

 

まさかの私が冷凍した直後に勤めている会社の福利厚生が改善

衝撃の出来事でした。私が卵子冷凍したのは2019年の10月28日でしたが、その4日後の2019年の11月1日に、私が勤めている会社の福利厚生が改善され、育休が一か月伸びたり、不妊治療に関するサポートが手厚くなり、かつ、卵子冷凍も$10,000まで補助金が出ることになりました。

 

この卵子冷凍の補助金は薬代や、月々冷凍保存しておく冷凍バンク代には適用できないのですが、それでも、もし私がこの制度を使えていたら$6,500くらいはセーブできていました。

 

悩みの過程のブログを読んでくださった方にはお分かりかと思いますが、経済的な観点からも相当悩みました。32歳で冷凍したのも、できれば使いたくないお金だし、もしかしたら使わなくてよかったお金かもしれないと思い、凍結の決断を引き延ばしたこともあります。

 

きちんと調べてから行動するタイプなので、もちろん凍結しようと決断したときには、人事、福利厚生、福利厚生のFertalityに関するスペシャルな部署の3部門全部に何度か問い合わせをしていて、冷凍のサポートの有無についてはしっかり確認していました。11月1日にこの制度変更の告知が出てから人事に再度問い合わせたところ、この制度を決めたトップのManaging Directorとミーティングを設定されました。

彼女(Managing Director)曰く、この制度は採択されるかわからなかったので、11月1日前に伝えることはできなかった。11月1日以前のケースはすべて対象外だと説明されました。

このミーティングもだいぶ精神的なエネルギーのいるものだったので、あまりうまく交渉できませんでしたが、もしかしたら、冷凍することを周りに相談できていたら手に入っていた情報かとも思うと、悔しくてたまりませんでした。

 

ちなみに、会社では周りは男性の同僚が大半です。各部署への問い合わせや、病院からの電話は、いつもコソコソ会議室から誰にも気が付かれないようにやっていたので、当時の心境では相談するなんて毛頭考えられませんでした。

 

さて、悩んだ結果、東京の女性のマネージャーに相談してみることにしました。彼女もかなりシニアな方ですが、彼女では助けられないので、私の部署のPartner Managing Director(MDの1つ上の位で更にだいぶシニアな方)に相談してみるように言われました。もし彼が助けてくれるようなら助けてくれるだろうし、無視された場合は諦めなさい、と。

 

幸い、私が東京入社したときに、彼も東京勤務で、NYに比べると東京はオフィスは小さいので彼は私のことを知っていたこともあってか、動いてくれました。結論から言うと、私が彼に働きかけた時期が年末のお休み前で、時期的にすべてが遅すぎて、法的なこともあり、どうにもなりませんでした。しかし、他のエグゼクティブ達にも何度か働きかけてくれたみたいで、私のような一社員のことで戦ってくれて、それだけでも嬉しかったです。

 

その後の詳細は訳あって記載しませんが、一年半後の今も同じ会社でちゃんと働いています。

 

それからほぼ2年が経ったからか、経済面でこの件は達観できていると思います。逆に、この福利厚生改定のおかげで不妊治療に対する補助が手厚くなりました。ということは、将来、思っていた以上に不妊治療にお金が必要になったときのことを考えると安心できる要素が増えてよかったと思っています。

 

さて、経済的以外の面で達観できたのか

これについては、最初の一年はそういう実感がなかった、かつ、まだ焦っていた気がするのですが、今は、達観できている、我ながら賢い選択だったのではないか、と思います。

この時差は精神的に成長できたことと、やっぱり時間が経ったことも関係しているかな、と思います。必死だった状態脱出。

 

精神的に成長できたことは、こちらも大枚をはたいて、3ヶ月感Life Coachをつけてみたことと、精神的な成長を一緒に目指せる素敵な彼に出会えたことが影響しています。

最近流行りのコーチング。たった3ヶ月ですが、私は自分の問題に特化したコーチを選んだこと、かつ、彼女の毎日困ったときは、メッセージアプリで相談に乗ってくれるスタイルがとても合っていて、こちらはかなりいい自己投資でした。自分で本を読んだりして勉強するのは大好きなのですが、限界があり、袋小路に入り込んでしまった時に、やっぱり誰かに指摘してもらうことは大切だと思いました。

また、アメリカではセラピーも一般的で、こちらは会社がある程度サポートしてくれるのですが、セラピーよりもライフコーチの方が格段に助けになりました。一番の理由は、セラピーは悩みを話して、その困った状態から抜け出しましょうというスタンスなのに対し、ライフコーチはもう一歩進んで、どんなゴールに辿り付きたいか、抜け出すだけじゃなくて、理想像を決めてそこに向かっていっくスタイルだったからです。セラピストによってはライフコーチと同じようなことをしてくれる人もいるかもしれませんが、私の経験した方は違いました。



ちなみに、今より早く子供が本当にほしかったのか?

と、いうところですが、本音をはっきり言うと、答えはNoです。(笑)

  • 私がまだ準備できてない
  • 器用な方ではないのでキャリアが今よりうまくいかなかったのではないか、または、キャリアを疎かにしていたのではないか
  • 精神的に未熟な親になっていた
  • 今が今までで一番楽しい(身軽に思い立ったら即行動できる)



もちろん、もう結婚していたり、素敵なパートナーと将来が見えて、次のステージに進んでいたなら話は別だと思いますが、この点に関して私は自分が未熟であることを認識しているので、今のタイミングでシングルでよかったな。と。

 

それは、両親がプレッシャーを掛けずに自由にさせてくれていることや、アメリカの環境に前より染まって来ていることも影響しているところも大きいと思いますが、今まで焦っていて、人生楽しめてないところも沢山ありましたが、今は、前よりもう少しリラックスして人生を楽しめている気がします。

 

例えば、

  • 周りの年上カップルの在り方を素直にいいなと思えるようになってきた(40代後半で最近初めて結婚してHappyとか、離婚したけどまた次のGirl FriendとエンゲージしてHappyとか)
  • 彼がいても、前みたいに色々意見をコントロールしようとしないとか。(強引に将来を意識させる方向に持っていかないとか)
  • 精神的に成長できる機会ができ、他の人と自分を比べて焦らなくなった、素直にいろんな人のHappyをHappyと思えるようになった

 

とか。

 

大学時代は「自己啓発本大好き女」と呼ばれた私。最近が精神的論や哲学、心理学、幸福論から引き寄せ、シンクロに関するまで本を読んだり、PodcastsやTed Talkを聞きます。そして最近気がついたことですが、全部、極論一緒なんですね。

未来の心配をしすぎるのでなく、「今、このとき」を生きることが最高に幸せである。そのために、瞑想で”気がつく”力を養い、幸せの根底にある自己肯定感を高めていく。自己肯定感を高めるためには、一番最初に今の自己を受け入れることが必要。そのためには幼少期に負った傷を癒やすことも重要。等。

書き出したら止まらいので次の機会にまた。

 

長くなりましたが、前より達観できて、仕事もプライベートも余裕を持って楽しめるようになったのは間違いないと思います。(ここにはNY恋愛ホラー事情を一回り出来たことも影響しているかもしれません(笑)

 

また、全く気がついていなかった問題にも気が付きました。

例えば、もう子供がいる友達はこの問題には直面していないかと思うと、そうでもなく、

そこには第二子をどうするか問題です。一人目も不妊治療で苦戦された人もいるだろうし、一人目が良くても二人目のタイミング。自然妊娠で間に合うのか。等。奥が深いし、40歳中盤になるまでこの問題とは切っても切り離せられないのでは、と思うと恐ろしいこと限りないですね。

 

まぁ私は遅くなり過ぎない限り、冷凍卵子を使えば3人産める確率は30%、2人なら60%はあるので、二人目三人目問題に直面しないことを祈ります。



順番的な問題ですが、焦らず、今は自分に投資しようと思えるようになったのが冷凍後

>>それから、自己投資

>>>今のところまで精神的に成長できた

>>>>結果、今が一番楽しい、これでよかったと言える

 

という順序だったので、無駄に焦る要因を少し小さくできたというのは大きかったかな。大枚はたいた甲斐あり。

また何年か後に、こういう密な話題があれば調べて更新するかもしれませんのでよろしくお願いします。



ここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございました。

あえて、悩んだ途中経過も織り交ぜて文章にしてみました。同世代や後輩ちゃんの役に立てれば幸いです。また、準備のできない男性陣にも女性陣はこういうことも考えなくちゃいけなくって大変なんだということが少しでも伝われば幸いです。