彼じゃなくって、私が決める

30代キャリア女子の奮闘日記

手術をしない決断に至った経緯

前回の記事で股関節唇が損傷していること(裂けていること)がわかり、ドクターから手術を勧められました。

 

どんな手術か興味のある方は、こちらのサイトの動画がとてもわかりやすいです。

Hip Labral Tear: Symptoms & Surgery | University of Utah Health | University of Utah Health

腰に二か所穴をあけて、一つはカメラ、もう一つの穴から特別な機械を入れて、避けている部分を縫い合わせます。私の場合はホッチキスのような留め具で留めるバージョンを勧められました。また、私は骨にでっぱりがあるので、そのでっぱりも削るようにと。その病院では成功率はだいたい95%だと。

 

内心、「えっ、100%じゃないの?せめて99.99%と言ってほしい」と焦る私。

 

また、手術したら松葉杖が最低3週間から4週間は必要とのこと。

2月末に手術を勧められ、すぐには手術できないので、もし手術することになったら、6月に控えている結婚式と、11月に控えているNYマラソンに大きく影響するではないか、と焦る私。

 

もちろん、関節唇損傷の知識などないものですから、手術するのが当たり前なのかなと最初は思い、だいぶ落胆しました。

 

救いは旦那さんも2年前に同じ怪我をしていたこと

実は私の旦那さんも、彼の場合は肩ですが、関節唇を損傷しており、彼は色々調べた結果、手術はせず、筋肉トレーニングで治す方法をとっていました。

彼の理由はこちら

  • 手術すると、一生体の中に異変物(留め具)が残る
  • 手術の成功率とは裏腹に、手術の満足度は6割ほど

 

そして私も日本の病院の記事で、成功率がそれほど高くないことや、まだ股関節唇損傷の手術の事例はあまりないという記事を見つけ、できれば手術はしなくないと思いました。

 

旦那さんの肩の痛みは、集中的なフィジカルセラピーとカイロプラクティックによる治療、また、痛みを和らげる最先端の治療をしていたことで、だいぶ改善されていて、普通に生活するには全く支障がないところまで回復しています。

 

辛かったのは、彼とは違う医療保険を使っており、私の保険が彼の保険よりも悪いものだったため、彼の通っていたヨーロッパの最先端技術を駆使したフィジカルセラピーはOut Of Networkで毎回$450と言われ、最初はそこには行けず、保険内のいわゆる普通のフィジカルセラピーに通わなければいけなかったことです。(保険に関しても別の記事でまとめたいと思います。)

 

他にも、手術の決断はフィジカルセラピーのドクターからの意見も参考にしました

  • 痛すぎて生活に支障をきたすのでなければ手術はしなくていい
  • スポーツ選手のように痛めた部分を使うことを仕事としている、または、短期で治したい場合は手術が有効であるが、そうでない場合は特にフィジカルセラピーで頑張って良くしていける

 

根本的な原因を直すことが大切

話はそれますが、アメリカあるあるの、各医療機関は自分の利益に繋がるような治療を勧めてくる事例も多々あります。そして、何よりも、整形外科の先生は、怪我しているそこをピンポイントでしか見ないんです。

 

ピンポイントで問題だけ直したところで、そもそも以前と同じように運動が再開できるわけではありません。この怪我を通して、長期に渡る身体全体のケアが大事だということを痛感しました。例えば、私の場合は右股関節を痛めているので、腰や、左肩(対極にある側に)まで痛みが広がっていました。理由は怪我をカバーするべく身体のバランスが崩れたためです。手術だけではこの歪みは治りません。つまり、足りない筋肉を補ったり、崩れたバランスを整えない限り、また別の個所にガタがきてしまう可能性が高くなるということです。

 

色々悩みつつ、いろんな人に治療法を色々と相談しつつ、また、フィジカルセラピーには通いつつ、ある時ふと、レントゲンは右側しか撮らなかったけど、左側はどうなんだろうと疑問に思いました。右側は骨にでっぱりがあるのも、関節唇損傷の原因の一つでした。

4月の整形外科のフォローアップで左側のレントゲンも撮ってもらった結果、左側にも、右側と同様に骨にでっぱりがありました。

 

左は全然大丈夫なので、色々悩みましたが、「なんだ、やっぱり手術は必要ないじゃないか」という結論に。また、最悪手術は結婚式やマラソン後にもできます。結婚式とマラソンは、なかなか日程をずらせません。NYマラソンの出場権を獲得するのはなかなか大変なんです。

 

足りない筋肉を補う運動療法

また、2月の時点でこちらのFAI Fixプログラムも$149で購入し、フィジカルセラピーと併用し始めました。彼らは私とまったく同じ問題がありますが、お尻の筋肉を鍛えることで、裂けている関節唇をサポートし、手術なしで回復できるプログラムを提供しています。最初のビデオがとてもわかりやすいです。

 

セルフテストで、どこの筋肉が足りないか見極めたあと、足りない部分をトレーニングしていきます。フィジカルセラピーで超音波検査機を使ってくれないところだと、実際痛めている場所が分かりにくかったりするので、このプログラムと、フィジカルセラピーを併用しました。それが、2月から6月までです。

 

次の記事で回復までの経緯をまとめたいと思います。

 

Reference

利益優先の事例

医者の手術に対する非人道的なモチベーションが記事にもなっていました。

www.nytimes.com

 

この記事では、お金儲けのために、末梢動脈障害のある患者の肢体を切断する手術を4年で45人に施したドクターの話が掲載されています。

ーー2008年の時点では、末梢動脈障害患者の肢体を切断するのは医療コストを抑えるために、メディケア(国、Federal Health Insurance Program)からお金が出ませんでしたが、数年後には国から医療費が支払われるようになり、医者が国に医療費を高額請求できるようになりました。また、手術をすればするほど、機材を安く売る、医療費の高額請求する知恵をドクターに教える等、切断器具を販売している会社が潤沢なお金儲けができるマーケットを作りました。そのため、そのお金儲けのために運動療法や食事療法よりも、薬剤治療を優先し、お金儲けをし始める医者がででてきました。しかし、末梢動脈障害患者のほとんどは最初から薬剤治療をするのではなく、食事制限と運動療法で改善される病気なんです。ーーー

 

ぞっとする話ですよね。健康でいるのが一番。